2025-11-07
厨房の衛生管理では、手洗い・加熱・清掃・健康チェックなど、日々の積み重ねが欠かせません。
ただ、これらの多くは「提供前の安全」を守るための取り組みです。
一方で、食事の提供後に体調不良などが起きた場合、
その原因をたどるための手がかりとなるのが「検食」です。
検食は『提供後に振り返りができる仕組み』であり、
万が一の際に事実を明らかにし、再発を防ぐための重要な記録として機能します。
さらに検食は、厨房内だけでなく、
利用者やその家族、介護職員など施設外の要因による体調不良との誤認を防ぐうえでも役立ちます。
「食事が原因なのか、それ以外の要因なのか」を冷静に検証できる
それもまた、検食の大切な役割のひとつです。
ただし、検食だけで原因を断定できるわけではなく、
他の記録や疫学調査とあわせて評価される点には注意が必要です。
目次
① 提供後の検証を可能にする
② 原因を科学的にたどるための資料
③ 衛生管理の一部を示す記録として
ノロウイルスなどの「外部起因」にも対応できる場合がある
2. 検食の基本
3. 現場での工夫と心がけ