【はじめての厨房-1】

手洗いが、『安心の厨房』をつくる

食中毒の発生要因のひとつに、手洗いの不足があります。

手は「移動する接触面」として、ドアノブや調理器具、配膳台などを介し、目に見えない菌を食品へと運んでしまうことがあります。

特に介護施設では、利用者の免疫力が低下していることが多く、ほんのわずかな菌でも体調を崩すおそれがあります。

 

だからこそ

調理や配膳の前後に正しい手洗いを徹底することが、食中毒を防ぐうえで最も大切です。

 

厨房の衛生管理において、基本であり、そして何より重要なこと。

それが「手洗いに始まり、手洗いに終わる」という考え方です。

 

どんなに設備が整っていても、

どんなに作業が効率化されていても、

『人の手』が清潔でなければ、安全な食事は守れません。

 

介護施設の厨房では、

一人ひとりの手洗いの質が、そのまま利用者の安心につながります。

手洗いの重要性

️「手洗いに始まり、手洗いに終わる」とは?

厨房作業の基本として「区切りごとに手洗いを行うこと」が定められています。

つまり、

• 作業を始める前

• 生肉や魚、卵等を扱った後

• ゴミ処理や清掃等の後

• 配膳・盛付けに移る前

• 調理を終えた後

これらのタイミング等で、必ず手洗いを行うことが求められています。

厨房の衛生は、『手洗い』で始まり、『手洗い』で締めくくられる。

それが、すべての基本です。

 

 基本の5ステップ

「手洗い」で清潔を確実に守る

1. 流水で予洗い

 手の汚れや油分をざっと落とします。

2. 洗剤でしっかり洗う

 指先・指の間・爪の中・手首まで、泡で包み込むように洗います。

3. 流水で丁寧にすすぐ

 石けんの成分が残らないようにしっかりすすぎます。

4. もう一度、洗剤で洗う(2回洗い)

 1回目で落としきれなかった汚れ・菌を確実に除去します。

5. 再度すすぎ → ペーパータオルで水分を拭き取り、アルコール消毒で仕上げる

 清潔な使い捨てペーパータオルを使用し、乾いた後にアルコール消毒を行います。

 

この流れを、丁寧に行うことが推奨されています。

洗浄とすすぎを丁寧に2回繰り返すことで、

手指に付着した汚れやウイルスを効果的に減らすことができます。

手洗いが、厨房全体の安心を守る最大の予防策。

「手洗いに始まり、手洗いに終わる」が、すべての基本です。

 

手洗いは『人の衛生力』

人の手は、厨房の中で最も多くの場所に触れる「移動する接触面」です。

ドアノブ、冷蔵庫、調理器具、配膳台など

それらのどこにも、目に見えない菌やウイルスが潜んでいます。

しかし、正しい手洗いを徹底するだけで、

ノロウイルス、黄色ブドウ球菌、サルモネラ属菌などの

食中毒原因菌・ウィルスを大幅に減らすことができます。

どんな衛生機器よりも、最も確実に厨房を守るのは「人の手洗い」。

手洗いは、すべての衛生の出発点です。

まとめ

「手洗いに始まり、手洗いに終わる」

手洗いは、厨房における最も確実で、最も効果的な衛生対策です。

日々の小さな積み重ねが、

利用者の健康、施設の信頼、そして働く人の誇りを守ります。

✋ 手を洗うことは、安心を届けること。

その意識が、『清潔で信頼される厨房』をつくります。

 

最後まで読んでいただきありがとうございました。

次回はノロウイルスを防ぐ『個人衛生』の基本をご紹介いたします。

どうぞお楽しみに。
 

【出典】:

• 厚生労働省『大量調理施設衛生管理マニュアル』

• 厚生労働省『ノロウイルス等の食中毒防止のための適切な手洗い』(動画)